オーサムストアは若者を中心に絶大な支持をもつオシャレ生活雑貨のチェーン店ですが、5月16日に地裁へ自己破産を申請し、破産手続きを開始したことが分かりました。
商品も人気がありテレビ番組で取り上げられたりと、順調に店舗を増やしているように感じていましたが、なぜ破産してしまったのでしょうか。
破産ということで、今後の実店舗はどうなるのか?
今回はオーサムストアはなぜ破産したのか、実店舗は今後どうなるのかについて調べてみました。
オーサムストアはなぜ破産した?人気だったのになぜ?
株式会社オーサムは1982年2月に雑貨の卸会社として創業し、2014年にはオーサムストアとして1号店が原宿にオープンしています。
2023年4月時点では61店舗を展開していて、商品についてもこれまでにテレビで紹介されていて、人気があるお店だと感じていた方も多いのではないでしょうか。
オーサムストアについて調べてみたところ2014年11月時点では89店舗まで拡大しており、その後2018年には低価格雑貨を扱い始め、2019年6月期には年売上高約55億円と好調だったようです。
しかし、コロナ過により集客が落ち込み2020年には売上高も45億9600万円まで減少し、赤字に転落。
実店舗の出店による借入金の増加があり、2021年には金融機関に返済猶予を要請して私的整理による再建を目指したようです。
また2023年2月にはスポンサーを募って事業再生計画案の提出を目指していたようですが、支援策がまとまらなかったそう。
実店舗を増やしたまでは良かったようですが、コロナ過で客足が伸びず、借金を返せなくなってしまったということのようですね。
オーサムストアの実店舗は今後どうなる?
オーサムストアは全国各地のショッピングモールなどで、インテリアやキッチン用品・ペット関連グッズなどを20代~40代の女性をターゲットにし、展開していました。
実店舗も2023年4月時点で61店舗ということですが、破産後は実店舗はどうなってしまうのでしょうか。
現在、店舗運営については大半が投資会社の(株)ゴードン・ブラザーズ・ジャパンが設立した(株)リテールトランスフォーメーションへ譲渡しているということで、実店舗が全て無くなるという事はないようです。
イオン系列のお店に入っている店舗も多く、ファンも多いようなので、実店舗は残って欲しいですよね。
オーサム株式会社の社長は誰?従業員数やこれまでの経営も
オーサムストアを運営していたオーサム株式会社の社長は堀口康弘さんとおっしゃり、従業員は約800名いるようです。
堀口社長は無一文の野宿生活からスタートしたことで知られていて、若い頃は苦労したとテレビ番組でも話されていましたね。
コネもない状態でアメリカへ渡って基盤を築いたそうですが、オーサムストアがレトロなヴィンテージアメリカンの雰囲気のお店になっているのは当時の街並みを再現しているのかもしれませんね。
またオーサムストアは独自の世界観を確立しており、商品はほぼ100%オリジナルというのが特徴。
企画、デザイン、製造などをすべて内製化しているところも、生活雑貨のお店では珍しいのではないでしょうか。
商品企画などは社員全員が対等の発言権を持っているそうで、社内の雰囲気も良いように感じますし、コロナ禍でも新店舗をオープンしたり、オンライン販売も行なっていました。
しかし、新店舗がオープンしたにも関わらず、実店舗の客足が減ってしまったことで、売り上げが伸びず、資金繰りが上手くいかなかったということでしょうね。
近年は実店舗を減らしたり、2022年にはオーサムストア1号店の原宿表参道店を閉店し、渋谷の旗艦店「AWESOME STORE TOKYO」へ事業を集中。
渋谷に位置するオーサムの本社に本部機能を集約するなど対策もしていたのですが、残念ながら破産という流れになってしまったということのようです。
オーサムストアはなぜ破産した?実店舗は今後どうなる?まとめ
オーサムストアが破産した原因という事で今回調べましたが、正式な破産原因については公表されていません。
しかしコロナの影響があったのは間違いなく、店舗拡大後の資金繰りが上手くいかなかったと考えられます。
実店舗は譲渡されているので、店舗がすぐに無くなるということはないようですが、しばらくは実店舗の縮小もあるかもしれませんね。